「少額投資するくらいなら、自己投資しろ」って言われたことないか?たとえ少額でも投資を始めてみることをオススメするで。
「今から投資を始めたいんだけど、そこまで余裕がない」
「少額で投資するよりも、若いうちは自己投資しろって言われた」
こういった経験をもつ方も多いのではないでしょうか。
私は現在株式投資を行っていますが、もっと早くから投資を始めていれば良かったと後悔しています。
そこで今回は、少額投資は本当に意味ないのか。
投資の経験がない人でもわかるように、メリット・デメリット、投資における基礎などを易しく解説していきます。
投資の世界は「数が全て」
「少額投資は稼げない」というのは事実です。
早速希望を打ち砕くようで残酷ですが、これは正しい意見です。
そもそも、株式投資では利回り3~5%というだけでも大成功という部類に入ります。
例えば、あなたがなけなしの貯金100万円を投資して利回り3%だったとしても、3万円しか得られません。
対して、資産額1億円を持つ方が利回り3%で運用したら、300万円が得られます。
頑張ってリスクをとって投資したとしても、多くの資産を持つ富裕層には絶対に勝てないのです。
これが「投資の世界は数が全て」という意味です。
出鼻をくじいてしまいましたが、それでも我々は投資を始めるべきなのです。
その理由を次に解説していきます。
少額でも投資を始めるべき理由
少額でも投資を始めるべき理由①:時間を味方につけることができる
投資について、「毎月のお金に少し余裕が出たら考えよう」・「まとまったお金ができたらやってみよう」という方は多くいます。
しかし、運用元本(金額)と同じように「運用する期間(時間)」は大切です。
運用期間が長ければ長いほど、投資の効果を劇的なまでに最大化することが可能となります。
少額投資は手元にまとまった資金がない人や、投資初心者などでも投資を開始しやすいこともポイントです。
特に定額購入方法であれば、毎月一定金額を用意すれば良いため、資金計画が立てやすい点もメリットです。
また、老後2000万円問題などの対応をするには、若いうちから準備をしておくと、人生の難易度が圧倒的に下がります。
少額でも投資を始めるべき理由②:投資に関する知識が増える
投資に関する知識は、実際に資産運用を始めてみないと得られません。
資産運用する前に得た知識は、実際に身銭をきって資産運用をしながら得る知識とは比べ物にならないからです。
何事もやってみなければわかりません。
直近に発生した「コロナショック」のような暴落相場で、極度に落ち込んでしまったりすることもあるのです。
例えば、あなたが貯金100万円を投資したところ、市場が暴落して、資産額が50万円になってしまった。
対して、資産額1億円を持つ方は、資産額5千万円となってしまった。
損失額が50万円と5千万円では比べ物になりませんよね。
暴落相場では、資産額が半値以下になることも珍しくありません。
実際にコロナショックが起こった時は2020年2月の日経平均は約3割暴落しましたが、数か月後には元の水準まで戻し、2021年には3万円の大台に乗せています。
このような暴落時にあなたは適切な行動がとれるでしょうか?
少額から投資を始めることで、こういったことを経験から学んでいくことができるのです。
もし退職金を得て、それで投資を始めて、その後暴落した場合は、老後生活へのダメージが計り知れないものになります。
何事も辛い経験や、痛みを伴う経験から学んでいくのです。
少額でも投資を始めるべき理由③: 複利の力を最大化できる
「複利」とは「元本とその元本につく利息の両方に、新たな利息がつくこと」です。逆に「元本のみに利息がつくもの」を「単利」といいます。
例えば元本100万円で、利回り5%の商品を運用したとすると、1年後の利益は5万円です。
これを10年間継続したとすると、利益はいくらになるでしょうか。
正解は・・・
50万円
ではなく、
65万円
となります。
これまで得てきた利息に対しても利息がつくことになるので、雪だるま式に利益が増えていきます。
長期間継続すればするほど利益が大きくなるので、若いうちから投資を始めておいた方が有利になるということです。
もし、今手元にある100万円の貯金を利回り5%で20年間運用したら、以下のようになります。
ほぼ3倍近い金額になってますね。
「少額投資では稼げない」というのは事実ですが、長期的に運用することで複利の力が最大限に発揮され、必ずといっていいほど利益がでるような仕組みになっています。
少額でも投資を始めるべき理由④: お金に対する考え方が変わる
投資を始めると、お金に対する考え方が変わります。
上の「複利の力」でも説明しましたが、今手元にあるお金の使い方について考えるようになります。
手元にある100万円を20年間運用して、270万円にするのか、浪費してモノに変えてしまうかという選択を迫られます。
もちろん、人生を豊かにするための浪費は必要ですが、楽しみは後で取っておくこともできるワケです。
「浪費しない=我慢」ではなく、自分自身が納得できる選択肢を選び取れることができるようになり、買い物の満足度も向上するでしょう。
少額でも投資を始めるべき理由⑤: リスクコントロールができる
金融資産は、保有期間が長いほど、価格の動きは平準化されていく傾向があり、安定したリターンが期待できます。
短期的にみると、大きく値動きするときもありますが、長期的な視点では、その値動きはあまり影響しないようになります。したがって、短期的な投資で売買取引をするよりもリスクがコントロールしやすく、安心して続けることが可能です。
こちらの図は米国の主要指標「ダウ平均」の1980年からのチャートです。
短期的に見ればコロナショックなどで暴落してはいることはありますが、基本的には右肩上がりの曲線を描いています。
今後も右肩上がりが継続される保証はないですが、長期的に見れば株価は上がっていく傾向は明らかです。
なぜなら、現在世界は人口が増え続けて、テクノロジーも発展していき、世界経済は今後も発展していくことが予想されるためです。
とはいっても、暴落が怖いという方は多いと思います。
そんな方には次にあげる「投資の基本」をおさえながら、投資を始めてみてください。
暴落時でもダメージを最小化できるはずです。詳しく見ていきましょう。
投資の基本とは
投資の基本①:長期投資
世界経済が拡大していく限り、株価は上がっていくと言われています。
この図は約200年前の1801年に当時の1ドルを株式、債券、金、現金にそれぞれ投資をしたら、200年後にいくらになっているかというグラフです。
その中でも、株式は1ドルが60万ドルになっています。60万倍なんて信じられないかもしれませんが、これが複利の力ということです。
お金持ちが、さらにお金持ちになるということはこういった図が示してくれています。
投資を始めてみなければ、この恩恵をうけることはできません。
すこしでも若いうちに投資を始めることで長期運用ができ、利益を最大化することができるのです。
投資の基本②:分散投資
投資の基本の2つ目は、1つの会社に集中して投資しないことです。
昨年、「テスラ時価総額22兆円、トヨタ超え自動車首位に」といったニュースがありました。
このニュースを聞いて、テスラに投資しておけば、資産を何倍にも増やすことができたと思う方もいるでしょう。
しかし、それは大きなリスクを背負うことになります。
もしテスラが倒産したり、不祥事で株価が暴落したりしたら、あなたのお金は一瞬で無くなります。
つまり、1社だけに投資をするのではなく、幅広い会社に投資をしてリスクを減らすという視点が大切です。
現在では超優秀な「インデックス投資」という手法があります。コレに投資しておけば、勝手に広く浅く投資してくれる優れモノです。
私がメインに据えている投資も「インデックス投資」です。
投資の基本③:積み立て投資
積み立て投資とは、毎月一定の額を淡々と投資しつづけることです。
株価が上がっても、下がっても、一定の額を買い続けます。
そうすることで、株価が高いときには少なく、逆に株価が低い暴落時などには多くの株を買うことになりますよね。
つまり、1株あたりの取得単価を下げることができます。これを「ドルコスト平均法」と言います。
投資をしていると、高いときに買ってしまうことで短期間に大きな損失を出してしまったり、買い時を逃してしまって後悔したりといったことも起こります。
毎月一定額を自動的に購入する積立投資なら、相場の動きに悩まされることなく投資を始められることがメリットといえます。
まとめ
「少額投資は意味がない。若いうちは自己投資をすべき。」
こういった意見は正しいです。
しかし、投資が実を結ぶには、何よりも「時間」が必要です。
短期~中期的には利益が出ずに悩んでしまうかもしれませんが、諦めずに長く投資をし続けることが重要です。
先ほど示したシミュレーションの結果の通り、長期でコツコツ積み立てれば、複利の力で雪だるま式に利益が増えていく可能性が高いです。
また、少額投資を始めることで、さまざまな投資関連のニュースが自分事のように感じて、間違いなく知識が増えていくことでしょう。
若いうちから投資を始めてみることで、老後の不安を解消することができるでしょう。
人生をできるだけ楽にしてくれるツールが投資です。まずは、少額からでも投資を始めてみましょう。
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