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【徹底比較】全世界とS&P500どっちがオススメ?

2021年10月13日

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投資信託で全世界かS&P500どっちに投資してる?
ワシはどっちも投資してるで。

つみたてNISAで資産形成をしていく場合、全世界かS&P500のインデックスファンドを中心に投資していくことがオススメです。

しかし、どの指数のほうが利益が出るのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、全世界とS&P500どちらにも投資をしている私が、この2つの指数を徹底比較していきます。

こんな人にオススメ

  • インデックス投資を始めたいけど、どの投資信託選べばいいのか分からない
  • 全世界かS&P500どっちを選べばいいのか迷っている

こんな方にオススメの記事です。

全世界とS&P500の概要

先に結論から言ってしまうと、過去はS&P500の方が成績良かったですが、これからの未来は分かりません。

とはいえ、どちらも優秀な指数であり、どちらを選んでも問題はありません。

この2つのファンドに絞り込んでいる時点で、個人投資家として勝ち組と言ってしまって良いでしょう。

強いてどちらかを決めるのであれば、私はS&P500の方をオススメします。

では次に、それぞれの特徴を解説していきます。

全世界(オールカントリー)とは?

全世界株式(オールカントリー)は全世界49か国が投資の対象となっています。

出典:引用元:三菱UFJ国際投信

このように半分以上をアメリカが占めており、9割近くが先進国で構成されています。

新興国はおおよそ1割程度しか含まれていません。

オールカントリーは全世界の時価総額に投資をしているため、例えば中国が世界最大の経済大国になった場合は、このランキングも変動し、中国の割合が最も大きいものになります。

つまり、一つのファンドを買うだけで、世界全体の経済成長の果実を得ることができるということです。

今はアメリカが世界一の大国ですが、未来もそうであるかは分かりません。

S&P500とは?

S&P500とは、アメリカを代表する企業500社を集めた株価指数のことです。

米国で時価総額の大きい主要500社で構成する時価総額加重平均型の株価指数。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表しており、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、NYSE American、NASDAQに上場している銘柄から選出される。1941年から1943年の平均を10とし、構成銘柄は定期的に見直される。

出典:野村証券 証券用語解説集

世界最大の経済大国アメリカの中でも、厳しい基準を潜り抜けた500社であり、投資対象としても成長性を期待できる企業が揃っています。

組み入れ比率上位10銘柄が次の通りとなっています。

GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)の時価総額の強さが目立つ結果になっていますが、米国における最強の銘柄が揃っていると言っても良いでしょう。

全世界とS&P500はどちらの成績の方が良いの?

直近3年の比較

ここからは過去の成績を比較していきましょう。

こちらが、全世界とS&P500との比較チャートです。

2018年7月~2021年10月までの約3年間分のチャートですが、ほぼ同様の値動きをしているものの、S&P500の方が成績が良いことが分かります。

コロナショックからも力強く反発しているので、今後の成長性にも期待できると思います。

長期での比較

次に1990年からの長期チャートを見ていきましょう。

こちらも圧倒的にS&P500の方が良いといった結果が得られました。

このように直近の数十年で見ても、アメリカの株式に集中投資する方が成績が良かったということになります。

アメリカが世界最大の経済大国であり続ける理由

2度の世界大戦で大きく株価を成長させたアメリカですが、どうしてここまで強さを維持できているのかを解説してきます。

アメリカの株式市場が強い理由は次の3つのポイントがあります。

  • 株式市場のルールがしっかりと整備されている
  • 先進国経済の方が安定している
  • イノベーションが起こりやすい土壌がある

株式市場のルールがしっかりと整備されている

アメリカが株式市場で優れた成績を残してきた理由の1つは、株主保護の考え方が根付いています。

新興国などでは、インサイダー取引、不正、賄賂などが頻繁に起こっており、そういったことが適正に処置されていない場合が多いです。

そういった国々を投資対象にしてしまうと、意図しない株価上昇や下落が起こったり、企業の決算発表の数字が正しいものでなかったりと、リスクがあるとみなされます。

そういった意味でも、リスク回避のために、ルールがしっかりと整備されたアメリカにお金が集まってきたという経緯があります。

先進国経済の方が安定している

新興国の方が成長性が高いのではと思いがちですが、実際は少々異なります。

新興国は、通貨危機、財政問題などが定期的に起こっているのです。

またこの表にある通り、成長している国に投資をしたとしても、株式リターンがマイナスとなることは珍しくありません。

経済成長の果実を得るのが株主であるとは限らず、政府が介入してくることもあります。

この点からも、基軸通貨ドルを持っているアメリカは非常に強いことが分かると思います。

イノベーションが起こりやすい土壌がある

アメリカには、アメリカンドリームといった言葉がある通り、起業文化があります。

アメリカ自体にも新規ビジネスに対して積極的に支援するような文化があり、それもあってシリコンバレーから数々のIT企業が新しいビジネスを生み出しています。

実際に先ほどの例に出てきたGAFAMの中でも、GoogleやFacebookは、2000年前後に生まれた比較的若い会社です。

また、Salesforceやオンライン会議でおなじみのZoomもアメリカで生まれた企業です。

このように起業文化のあるアメリカでは、イノベーションが起こりやすく、経済や株価も爆発的に上昇する要素を持っています。

対して、日本で近年生まれたビジネスの中で成功しているものは、メルカリくらいでしょうか。

イノベーションの土壌が整っていないため、新規ビジネスが生まれにくく、成長性が低いという状況が続いています。

結局どっちの方が良いの?

結局どっちの方が利益が得られるのかを考えていきましょう。

未来は読めない

まず、投資の世界においてもそうですが、未来は不確実なもので、未来を読むことなど誰にもできません。

出典:Credit Suisse Global Investment Returns Yearbook 2018(PDF)

上の図は1899年と2017年の世界株式時価総額を比較したものです。

約100年前の勢力図は今とは全く異なり、イギリスが世界の4分の1を占める超大国でした。

しかし、徐々に勢力図が変わっていき、現在ではアメリカ1強といった状態になっています。

とはいえ、欧米列強は100年経過しても強さを維持していて、そこに日本が食い込んでいるのが印象的です。

出典:Credit Suisse Global Investment Returns Yearbook 2018(PDF)

こちらの図は、勢力図の推移が分かりますが、イギリスの凋落とアメリカの成長がよく分かります。

1980年~1990年の日本の勢力拡大も面白いですが、これからもアメリカ1強が続くとは限りません。

確かにこれまではアメリカが強かったですが、これからの未来はアメリカ以外の方が成長する可能性もあります。

既得権益

しかし、既得権益という概念を忘れてはいけません。

例えば、

  • Googleの検索システムを超えるものが今後出てくると思いますか?
  • YouTubeを凌駕するプラットフォームを用意する企業は今後出てくると思いますか?
  • Amazonの流通網を脅かすほどの企業が今後現れますか?
  • AmazonのAWSの地位を蹴落とすほどの初期投資ができる企業がありますか?
  • Appleの優位性がたった数十年で変わると思いますか?

もちろん、他の企業が提供するサービスに取って代わることもあるでしょうが、GAFAのような企業は他社を買収して大きくなってきた側面があります。

最近ではTiktokなどのサービスが出てきましたが、GAFAに取って代わる存在まではなっていません。

つまり、今後も人口増加が続くアメリカが強い時代が続く可能性が限りなく高いと言っても良いでしょう。

これからの時代は、もっと多くのイノベーションが起こり、世界が大きく変遷していくでしょうが、アメリカが安定的に成長していく可能性が高いと考えています。

まとめ

ここまでS&P500を推してきましたが、最終的には好みの問題です。

どちらを選んでも正解で、まったく問題ありません。

アメリカに集中投資をするのが怖いと思う人は全世界に投資すれば良いですし、迷う場合は両方を買ってしまっても構いません。

新興国の人もGoogleやFacebokのサービスを使うでしょうし、アメリカに集中投資したとしても、世界の経済成長の恩恵を受けることができます。

この記事があなたの参考になれば幸いです。よろしければ他の記事もご参考にしてください。

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