「嫉妬」は時としてすさまじいエネルギーになる。
でも、使い方を間違えると身を亡ぼすんやで。
周りの人が凄い、自分にないものを持っていると思ったことはないでしょうか?
他人が持っているものが自分のそれよりも優れていると思った場合、焦りや不安、嫉妬、劣等感などの感情を抱いてしまいます。
嫉妬や劣等感は時として反骨精神やエネルギーになる可能性もありますが、落ち込んでしまったり、気分が沈むようなときは考え方を変えていく必要があります。
そこで今回は、隣の芝生は青く見える理由とその対策について解説していきます。
嫉妬や劣等感をエネルギーに変えるコツについても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
隣の芝生は青いのは目の錯覚
「隣の芝生は青い」という表現は、日本のことわざではなく、実は外国の言葉を翻訳したものです。
このことわざの意味は、「他人のものは自分のものよりも良く見える」というものです。
具体的には、他人の方が良い生活をしているように見えたり、自分より充実した生活を送っているように見えたり、幸せそうに見えたりする経験は誰しもあると思います。
また、仕事をしていても他人が上手にプレゼンや意見を発表している場面を見て、自分の能力のなさに落ち込んでしまうこともあると思います。
他人の良い部分が目立つのは当然
他人の良い部分や自分にないものは目立ちやすいので、羨ましいと思うのは当然です。
例えば、グループ内でメンバーをまとめられる人や、人前で上手に発表している人は目立つし、能力が高いように見えます。
しかし、それはあなたが「その瞬間」しか見ていないからです。
つまり、その人をずっと観察しているわけではなく、その人が活躍した場面をたまたま目にしただけということです。
素晴らしいパフォーマンスを示せる人は、見えない部分で相当の努力を積み重ねているものです。
シンクロの演技でも、水面より上の部分だけを見ているだけでは、その人の努力の全容は分かりませんよね。
さらに言うと、それまでの厳しくも困難な道のりを想像すらしていません。
インスタグラムの写真は綺麗でも、撮影姿はダサい
インスタグラムは充実した場面を切り取って写真として投稿しています。
人が羨むような場面を切り取って、承認欲求を満たすためにわざわざ写真を加工して投稿しているのです。
- ある人は海外旅行の一場面を
- ある人はデートの一場面を
- またある人は高級車や高級品が写るとうな場面を
このように、周りの人がみな充実しているように感じられます。
しかし、それはたった数秒、数十分程度の一場面を切り取った写真を判断しているにすぎないのです。
インスタに上げるためだけにオシャレなレストランに行ったのかもしれませんし、海外旅行も相当程度のお金がかかっているはずです。
また、写真では楽しそうにしていても実はデート後に喧嘩しているかもしれません。
みんなが一番自慢したいと思える光景を写真に撮っているので、自分の充実度合いと比較して落ち込んでしまうのです。
それに、写真を撮っている姿はあまり他人には見せられないものです。
しゃがんで撮ったり、小物の位置を微修正しながら何度も撮影したり、変な体勢で撮影したりと、ダサい恰好になりがちです。
写真だけではなく、写真の裏側にある光景も想像してみると、インスタグラムの滑稽さが分かってきます。
才能の裏には努力の積み重ね
天才と呼ばれる人でも、その裏では相当の努力の積み重ねがあります。
努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う。人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うなら、それは間違いです。
出典:イチロー(日本のプロ野球選手、日本及び米国で活躍 / 1973~)
何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。
出典:羽生善治(日本の将棋棋士、十九世名人 / 1970~)
努力を継続できる人はそうそういません。
筋トレやジョギングを始めても3日坊主の人も多いでしょう。
常識では考えられないくらいの時間と労力をかけているからこそ、その世界でのトップに立てるのです。
単純に羨むのではなく、才能の裏にある努力を想像することで、嫉妬の感情を抑えることができるでしょう。
嫉妬しやすい人の特徴
他人と比較する気持ちが強い
他人と比較する気持ちが強いと、「隣の芝生は青い」と感じやすいです。
冒頭にも書きましたが、嫉妬自体は自分自身を奮い立たせる起爆剤となることがあります。
たとえば、良いライバルが居ることで、自分自身も頑張ることができるなどの話はよく聞きますよね。
単純に他人と比較するのではなく、過去の自分と比較することの方が自己肯定感が得られやすいです。
自己肯定感が低い
自己肯定感が低いと、「隣の芝生は青い」と感じやすいです。
自分の生活の中で多くの不満を抱えていればいるほど、他人に嫉妬しやすい環境が整います。
収入面や健康面、容姿、性格、能力や才能、異性との交際状況など、さまざまな面で他人と比べてしまいがちです。
不満というのは一種の起爆剤です。
起爆剤が多ければ多いほど、他人に嫉妬しやすく、その炎もより大きなものになるでしょう。
自己肯定感が低い人は、常に他人に嫉妬してしまうため、心が休まらない人も多いのではないでしょうか。
自信がない
自分に自信がなければ、周りの事象に対して相対的に高く評価しがちです。
たとえば、Twitterで資産額などを公開している人が居ますが、事実かどうかすら分からないのに、自分と比較してしまい落ち込んでしまう人も居るのではないでしょうか。
自信を失うことが多くなると、隣の芝生はどんどん青くなっていきます。
自分の自身の度合いと、隣の芝生の青さ度合いは反比例の関係にあります。
逆に自信を持っている人は、隣の芝生を見る暇がありません。
なぜなら、他の分野ですでに結果を出しているため、隣の芝生を見ている余裕がないのです。
嫉妬した時の対処法
良い比較と悪い比較があると知る
他人と比較する気持ちが強いと、単純な嫉妬に繋がりやすいです。
そこで、「良い比較」と「悪い比較」に分けて考えましょう。
- 良い比較 → ライバル関係で、モチベーションの維持につながる
- 悪い比較 → 無関係の人と比較し、モチベーションが下がる
このように、分けて考えることで、頭の中を整理していくと「隣の芝生は青い」となりにくいです。
悪い比較の場合は、モチベーションが下がるだけであなたの人生に悪影響を及ぼします。
物理的に距離を置くなどして、比較しないように意識的に行動していきましょう。
錯覚があると理解する
嫉妬の対象から距離を置いたとしても、実際に嫉妬してしまうことはあると思います。
このような場合は、「隣の芝生は青い」という状況には錯覚があると理解すべきです。
嫉妬しているような時は、相手の良い部分しか見えていません。
一流の大企業に勤めている、高い給与を貰っている人も、相当程度のプレッシャーや転勤のリスク、社内での競争などがあるのです。
このように、悪い部分や努力の部分を見ようともせず嫉妬するのはやめましょう。
こういった大企業や高い給与を貰っている人でも、その会社を辞めて、小さい企業に転職することもあるのです。
すべてが順風満帆な人生を送っている人などいないと知るべきです。
自分の芝生に集中する
そもそも、自分のことで忙しい人は、他人に嫉妬したりする余裕はありません。
つまり、暇で時間を持て余している人が嫉妬しやすいということです。
インスタグラムなどのSNSを見ている暇があるのであれば、副業や転職にチャレンジして収入を上げる努力をした方が効果的です。
私もブログを書いていますが、他人が「100万PV達成」などと自慢しているのを見ると、自分と比較してむなしい気持ちになることがあります。
比較したとしてもモチベーションが下がるようなものであれば、見ないようにするか、他の事に時間を使うようにしましょう。
もしくは、過去の自分と比較するなど、他人と比較しないようにすることが大切です。
ささやかでも自分自身の成長を実感できるようになると、嬉しい気持ちになりモチベーションが湧いてきます。
まとめ
今回は、「隣の芝生が青い」と感じる理由と対策について解説してきました。
「隣の芝生が青い」と感じる理由はただ単なる目の錯覚で、他人の良い部分しか見ていないことに起因します。
また、他人と比較する気持ちが強かったり、自己肯定感が低い、自信がないと、より他人に嫉妬しやすくなります。
つまり、他人の努力や苦労を想像するだけで、「隣の芝生は青くなくなる」のです。
想像することが面倒ならば、自分の芝生を青くすることに注力していきましょう。
努力を継続していくことで、いつの間にか誰よりも青い芝生を手に入れているかもしれません。