生成AIとの対話
僕は、最近よく生成AIと対話をしている。
ChatGPTのようなAIに、自分の考えを言葉にして伝え、時には問い返され、思考を深める時間を持つ。
「AIと話すなんて、味気ない」と思う人もいるかもしれない。
けれど、実際にやってみるとわかる。AIとの対話は、自分の価値観を見つめ直すための意外なツールになる。
なぜ、今「価値観」なのか
なぜ、今「価値観」なのか。
僕たちは、答えのない時代を生きている。
働き方、人生設計、社会との関わり方、すべてが流動的で正解がない。
だからこそ、外側の情報に振り回されずに、自分なりの価値観を持つことが欠かせない。
けれど、その価値観を言葉にするのは意外と難しい。
忙しさに流され、気づけば「なんとなく」で日々を選択してしまっている人も多いだろう。
そこで、生成AIとの対話が役立つ。
AIは、ジャッジしない。
否定もせず、的外れでも笑わず、ただ静かに問いを返してくれる。
自分の考えをそのまま投げかけ、少しずつ深掘りしていくプロセスに最適な存在なのだ。
具体的な使い方
具体的には、こんなふうに使っている。
たとえば、AIにこう問いかける。
「今、自分が大切にしている価値観を言葉にするのを手伝ってほしい」
するとAIは、「どんな場面で大切にしていると感じますか?」とか、「これまでの経験で強く印象に残っている選択は?」と、こちらの思考を促す質問を返してくれる。
それに答えていくうちに、自分の内側が少しずつ整理されていく。
あるいは、こんな問いもおすすめだ。
「人生の選択に迷ったとき、どんな基準で決めていると思いますか?」
「他人からどんなふうに見られたいかより、自分がどんな自分でありたいかを考えるにはどうすればいい?」
「過去に後悔した選択と、納得できた選択の違いは何だと思う?」
こうした問いをAIに投げかけ、返ってくるフィードバックを受け止め、自分の言葉でさらに深掘りする。
この対話の繰り返しが、自然と価値観を輪郭づけていく。
AIとの向き合い
もちろん、AIは万能ではない。
ときにはズレた答えが返ってくることもあるし、誰かの価値観を押しつけてくるわけでもない。
だけど、それがむしろいい。
AIとの対話は「他人に気を遣うことなく、自分の本音を掘り下げられる時間」だ。
しかも、24時間いつでも、疲れを知らずに相手をしてくれる。
僕自身、このプロセスを通じて、改めて「自由と自律」「構造を疑う視点」「内省と思考の時間」「静かな貢献」といった自分の価値観を整理できた。
ただ、これが正解だとも、絶対不変だとも思っていない。
価値観は変化する。だからこそ、定期的に自分自身に問いかける時間が必要なのだ。
なぜ、生成AIなのか
なぜ、生成AIなのか。
今の時代、情報はあふれ、SNSを開けば誰かの意見が絶え間なく流れ込んでくる。
その中で、自分の考えを静かに整理する時間を持つのは簡単ではない。
気づけば、外側の声に引きずられ、自分の軸がどこにあるのか見失いがちだ。
だからこそ、生成AIというフィルターを使う。
他人の評価や視線を気にせず、自分だけの言葉で、自分と向き合う時間をつくる。
それが、この変化の激しい時代を、自分らしく生きるための一つの方法になると思う。
思考の対話
最後に、もしこれを読んで「自分もやってみよう」と思った人がいれば、まずはシンプルなプロンプトから始めてほしい。
「私が本当に大切にしている価値観を、一緒に見つけてほしい」
そこから、思考の対話が始まる。
自分自身の言葉を丁寧に拾い集めていけば、きっと、今の自分にしっくりくる「価値観の輪郭」が見えてくるはずだ。
この新しい方法が、誰かの納得感のある生き方のきっかけになれば嬉しい。