ついに、この「資産額別シリーズ」も最後の壁となる「5000万円」に到達しました。
現在、私のマネーフォワードの総資産額は5400万円を超えています。
世間一般の金融資産分類で言えば「準富裕層」と呼ばれるゾーンです。
20代の頃、手取り20万円でその半分を家賃に持っていかれ、毎月ギリギリで生きていたあの極貧時代からすれば、夢のような数字に見えるかもしれません。
でも、この5000万円という大きな壁を越えた今の率直な感想を言うと……「驚くほど、何もない。ただの数字だな」というのが本音なんです。
今回は、資産5000万円を超えた人間が日常で何を感じ、どんな葛藤を抱え、そしてこれからどう生きていこうとしているのか。
等身大のリアルをお話ししようと思います。
宝くじに当たったわけじゃない。だから「実感」が湧かない
資産5000万円と聞くと、毎日高級寿司を食べて、タワマンに住んで、外車を乗り回すような生活を想像する人もいるかもしれません。
しかし、現実の私は東京のマンションに家族と住み(住宅ローンはまだ1000万円ちょっと残っています)、毎日会社に通い、休日は筋トレをして、自炊の作り置き冷凍弁当を食べるという、極めて普通の生活を送っています。
なぜ実感が湧かないのか。
それは、一気にこの金額を手にしたわけではなく、長い時間をかけて「ジワジワと」増えてきたからだと思います。
2020年の初頭、手元の現金500万円を握りしめて本格的に投資をスタートしました。
コロナショックの暴落の中で震えながらVYMなどの高配当ETFやインデックスを買い漁り、そこから約7年間。血を吐くような節約で入金力を高め、ひたすら愚直に積み立てを継続してきました。
毎日の相場の波を乗り越え、少しずつ雪だるまを大きくしてきた結果として「気づいたら到達していた」だけなので、特別な感慨や達成感みたいなものは不思議なほどありません。
1日でサラリーマンの月給が吹き飛び、そして増える世界
ただ、投資の世界の「引力」は、5000万円を超えると完全に異次元に突入します。
資産の大半を株式市場に置いていると、相場が1%動くだけで50万円が上下します。
ちょっとした調整局面で数日で200万〜300万円が吹き飛ぶことも珍しくありません。
自分が毎日満員電車に乗って、汗水垂らして1ヶ月働いて稼ぐ給料が、寝て起きたらパソコンの画面上で消えている。
そして相場が回復すれば、今度は自分の年収に近い金額が、たった数ヶ月で勝手に増えている。
ここまで来ると、「自分が労働で稼ぐお金」と「資本が稼ぎ出すお金」のパワーバランスが完全に逆転します。
仮に今、私が新規の積み立てを一切やめたとしても、この5000万円を市場に置いておくだけで、複利の力でいずれ1億円(億り人)に到達するのは時間の問題でしょう。
増やすゲームは、ある意味で「上がり」のフェーズに入ったと実感しています。
消えない「お金の不安」と、重すぎる節約の鎧
じゃあ、これだけお金があれば将来の不安は完全に消え去ったのか?と聞かれれば、答えは「NO」です。
むしろ、お金を失うことへの新たな恐怖が生まれました。
そして何より厄介なのが、ここまで資産を築き上げる原動力となった「極度の節約癖」が、今度は自分を縛る呪いになっていることです。
貧困という敵から身を守るために「節約」という最強の防具を着込んで戦ってきた結果、その防具が重すぎて、自由な身動きが取れなくなっているんです。
ラストエリクサー症候群のように、いざという時のために5000万円というアイテムを抱え込んだまま、死ぬまで使えないんじゃないかというリアルなジレンマを感じています。
見栄ではなく「納得感」と「機能性」にお金を使う
来年、私は40歳という人生の節目を迎えます。
お金には明確な賞味期限があります。
60歳で2億円を持っていても、北海道の過酷な自然を一人で歩き回る体力や、新しい歴史や文化に触れて深く感動する感受性が残っていなければ、何の意味もありません。
だからこそ、これからの私のテーマは「いかに増やすか」から「いかに美しく使うか」にシフトしていくのだと思います。
もちろん、タワマンや高級ブランドのような「他人の目を気にした見栄」に課金するつもりは1円もありません。
服を買うにしても、ブランド名ではなく、日々の筋トレで鍛え上げた筋肉のシルエットが綺麗に出るか、機能性が高いかという点だけで選びます。
私が本当にお金を使いたいのは、誰にも縛られない「納得感」のある時間です。
特急の指定席やタクシーで決断疲れのない静かな空間を買い、MBAの勉強や深い内省に没頭する。
手つかずの自然が残る北海道や小笠原諸島へ一人旅に出て、歴史的な背景にどっぷりと浸る。自分の魂が震えるような一次体験にこそ、これからは惜しみなく資金を投下していきたいと思っています。
お金はないより、絶対にあった方がいい
手取り20万円から始まった私の資産形成の旅は、ひとまず5000万円という大きな節目を迎えました。
この数年間、迷い、苦しみ、失敗も経験しながら、ある場面ではリスクを取って大きな決断をしてきました。本当に濃密で、良い数年間だったと思います。
私のような人生が一番幸せなのかどうかは、正直分かりません。
でも、これだけは絶対に断言できます。
「お金はないより、あった方が絶対に幸せだ」と。
何かあっても家族を守れる。
嫌な仕事ならいつでも辞められる。
この圧倒的な安心感は、何物にも代えがたい精神的な自由をもたらしてくれます。
もし今、あなたが最初の100万円、あるいは300万円の壁の前で必死にもがいているなら、どうかその一歩を踏み出し続けてください。
節約は裏切りません。投資の雪だるまは、必ずあなたの人生を楽にしてくれます。
私の30代の軌跡が、これから資産形成を頑張ろうとしている人の背中を少しでも押せるなら、ブロガーとしてこれほど嬉しいことはありません。
これからも、自分を過信せず、調子に乗らず、足るを知る精神で淡々と生きていこうと思います。