その“安心感”は、君を殺す毒になる
僕たちは、物心ついた頃から、一つの強力な“呪い”をかけられている。 それは、「“普通”であれ」という、見えざる社会からの命令だ。
- 周囲の空気を読み、波風を立てないこと。
- みんなと同じ意見を持ち、同じものを欲しがること。
- はみ出すことなく、平均という名の、心地よい中心線の上を歩き続けること。
この呪いに従っている限り、僕たちは、誰からも攻撃されることのない、安全な「村」の中で、生きていくことができる。しかし、その代償として、僕たちが失っているものの大きさに、一体、どれだけの人が気づいているだろうか。
僕は、ある時から、この「普通」という名の、居心地の良い檻から、脱出することを決意した。そして、その結果として、社会から「変人」という烙印を押されることを、甘んじて受け入れる覚悟を決めた。
考えてみてほしい。 君が今、所属している会社の同僚、いつもつるんでいる友人たち。彼らと同じ考え、同じ行動を取ることで、君は、心地よい「安心感」を得ているかもしれない。
しかし、ここで、君自身に、一つの冷徹な問いを立ててみてほしい。 「その人たちは、君が心から目指したいと願う、理想の人生を生きているか？」 「その人たちは、君が望むほどの、経済的自由を手にしているか？」
もし、答えが「NO」であるならば。 なぜ、君は、その人たちと同じであることに、安心しているんだ？ その集団に安住することは、君自身もまた、彼らと同じ“結果”にしか、たどり着けないことを、意味しているのだ。その安心感は、君の可能性を静かに殺していく、甘い毒に他ならない。
僕が「変人」と呼ばれる、本当の理由
僕は、周りからよく「変人だ」と言われる。 しかし、それは、僕が奇をてらった行動を取っているからではない。僕の行動原理は、ただ一つ。「自分なりの、徹底した合理性に基づいて判断し、行動している」だけだ。
その結果が、多数派の行動と、たまたま異なっているだけなのだ。
一つ、分かりやすい例を挙げよう。「投資」だ。 日本では、いまだに投資をしている人間は、少数派だ。「友達もやっていないから、自分もやらない」。それが、多数派の“空気”だろう。
しかし、僕の判断は、真逆だ。 「周りがやっていないからこそ、やる価値がある」 低金利の時代に、資産をただ銀行に寝かせておくことの非合理性。インフレで、その価値が日々、目減りしていくという現実。 その中で、世界経済の成長に、自らの資産を託すというインデックス投資は、僕にとって、議論の余地のない「合理的」な判断だ。
この、合理的な判断の結果が、周りからは「変人」に見える。 だとしたら、僕は、喜んで、その烙印を受け入れよう。なぜなら、多数派と同じ行動をしていれば、多数派と同じ、凡庸な結果しか得られないことを、僕は知っているからだ。
師を選ぶ、ということ - なぜ、僕は“上”しか見ないのか
ここで、僕の、もう一つの、そして、さらに過激に聞こえるかもしれない原則を伝えたい。 それは、「僕は、自分より資産が少ない投資家のアドバイスを、聞くつもりはない」ということだ。
これは、傲慢さから言っているのではない。これもまた、僕なりの「合理性」の追求の結果だ。
人生の時間は、有限だ。 その中で、最短で、最高の結果を出したいと願うなら、誰から学ぶべきか。答えは、明白だ。 自分が今いる場所より、一つ、二つ上のステージにいる人間の声に、耳を傾けるべきなのだ。
- 山の登り方を学びたいなら、山頂にいる人間に聞くべきだ。麓でキャンプをしている仲間の声は、心地よいかもしれないが、君を山頂には連れて行ってくれない。
- 投資で成功したいなら、自分より遥かに大きな資産を築いた賢人たちの本を読み、その哲学を学ぶべきだ。同じくらいの資産額の友人と、日々の株価に一喜一憂しても、そこから得られるものは少ない。
常に、自分の目線を、一つ上に置く。そして、そのレベルに達していない情報やアドバイスは、たとえ耳に心地よくても、ノイズとして遮断する勇気を持つ。これが、僕が実践してきた、成長を加速させるための、極めて重要な原則だ。
環境を呪うな。自分を変えろ。
「そうは言っても、自分には環境が…」 そう言い訳したくなる気持ちは、わかる。
しかし、僕は、その「他責思考」こそが、人生を停滞させる、最大の悪魔だと考えている。
僕は、日本という国が、素晴らしい社会だと思っている。 特別な才能も、コネもない僕のような人間でも、学び、働き、規律を守れば、それなりの資産を持ち、自由に生きることができる。そんな国は、世界を見渡しても、そう多くはない。
もちろん、君が置かれた環境には、理不尽なこともあるだろう。 しかし、その環境や、他人を呪い、文句を言っているだけで、君の人生は、1ミリでも好転するだろうか。
変わらない。絶対に、変わらない。 君の人生を変えることができる変数は、たった一つ。「君自身」だけだ。
環境が悪いと思うなら、そこから抜け出す努力をすればいい。 知識が足りないと思うなら、今日から学べばいい。 スキルがないと思うなら、今から身につければいい。
僕がやってきたことは、特別なことではない。 「学び、それを実践し、そして、振り返る」 この、地味で、退屈なサイクルを、ただ、執拗なまでに、何度も、何度も、繰り返してきただけだ。
孤独であれ。そして、変人であれ。
僕はおそらく、この記事を読んでいる、多くの人より、年収も高く、資産額も多いだろう。 僕が、なぜ、このブログを書いているのか。それは、僕が実践してきた、この合理的で、しかし少数派の生き方を、君に参考にしてもらい、そこから、君自身の成功のヒントを、吸収してほしいと、心から願っているからだ。
他人と同じ行動をしていても、君の人生は、楽にはならない。 君は、他人と同じレベルにしかなれないのだ。 もし、君が、その「平均」という名の、心地よい停滞に満足しているのなら、何も言うことはない。
しかし、もし、そうではないのなら。 もし、君が、その他大勢から抜け出し、自分だけの、納得できる人生を、その手で掴み取りたいと願うのなら。
覚悟を決めろ。
群れから離れ、孤独になることを、恐れるな。 自分の頭で、徹底的に考え抜け。 そして、その結果、下した決断が、周りから「間違っている」と、あるいは「変人だ」と、笑われたとしても、一切、気にするな。
その、孤独な道こそが、君を、君が本当に望む場所へと連れて行ってくれる、唯一の道なのだから。