最高値を更新し続ける米国株、SNSを見ていても強気の投資家ばかりが目に付きます。
今回の記事では、「Fear & Greed Index(フィアー&グリードインデックス)」という指標を紹介し、現在の投資家心理を分析していきます。
「Fear & Greed Index(フィアー&グリードインデックス)」とは
アメリカの大手メディア会社であるCNNが提供している指標で、日本語で言うと恐怖&貪欲指数になります。
こちらをクリックしてみてください。
Overview
車の速度メータのようなUIで、矢印が指すものが心理状態ということ。
右に矢印がいくほど、市場は「貪欲・楽観」に傾いている、左に矢印がいくほど、市場は「恐怖・悲観」に傾いていると解釈できます。
Timeline
右端のTimelineをクリックすると、指数の時系列推移が現れます。
Fear & Greed Indexで投資家心理を確認
現在の数値は45です。
若干恐怖、悲観的な投資家心理が指数から読み取れます。
もとになる7つの指標
Fear&Greed Indexは、7つの指標が分析されて指数化されています。
サイトでは英語表記されていますが、わかりやすくするため日本語表記に直しています。
- 株価の強さ
- 市場の勢い
- ジャンク債の需要
- 株価の振れ幅
- プットとコールオプションの取引量
- 安全資産への需要
- 相場のボラティリティ
これら7つの指標を総合的に判断して、緑と赤のFear & Greed Indexが導き出されています。
2024年5月10日現在、ほとんどの指標が悲観を示しています。
ちなみに7つの表記の英語指標は以下のとおりです。
- Stock Price Strength
- Market Momentum
- Junk Bond Demand
- Stock Price Breadth
- Put and Call Options
- Safe Haven Demand
- Market Volatility
Fear & Greed Indexを見るのも株式投資の指標の一つ
相場の有名な格言にあるとおり、市場参加者全体の心理を知ることは現在の相場観を知る一つの目安になります。
強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
ジョン・テンプルトン(アメリカ人投資家)
市場参加者の心理を探り、現在の相場の過熱感を知り、投資の指標や根拠の一つとして利用するために、Fear & Greed Indexは、株式投資の参考指標として有用と考えられます。
投資家心理を学ぶことで、冷静に現在の状況を判断できる
「不況期でも株を買う」
「株価暴落時こそ株を買う」
投資家ならば誰もが思うことですが、市場全体が悲観ムードの時に、自分だけが強欲に投資できるかどうか怪しいものです。
市場参加者の心理と自分の心理を比較して、改めて自分の投資ポジションを確認してみましょう。
自分の投資スタイルを確立するためにも、株式相場が過熱気味と思うときは、必ずこのFear & Greed Indexを確認するようにしましょう。
常に冷静に、市場から退場しないために正しい判断をすることが重要です。