ワシも今年から乗り始めたで。
免許取ったり、メンテナンスが必要だったりするけど、人生で一度は乗ってみるとええで。
バイクに乗る方は、年々少なくなってきています。
ライダーの高齢化により、平均年齢が54.7歳となったというニュースもありました。二輪車需要は2013年度以降、緩やかな現象傾向にあり、これからもその傾向は変わらないでしょう。
また、バイクに対して危険で煩いなどネガティブな印象を持っている方も多いと思います。公道でもすり抜けなどのマナーの悪いライダーも多いです。私もバイクのイメージは「暑い(寒い)」「うるさい」「コケたらヤバそう」と、お決まりの三拍子でしたが、いざ乗ってみて色々なところにツーリングに行くと、楽しさがわかってきました。
今回は、バイクのもつ魅力とバイクが与える影響を紹介していきたいと思います。
コロナ禍の今、感染リスクの低い移動手段
バイクはコロナ感染リスクの低い移動手段として近年注目を集めています。
私も今年免許をとったばかりですが、教習所は激混み状態で、なかなか予約も取れなかった状況でした。
三密になる可能性がある集団ツーリングなどは避けるべきですが、一方で一人でツーリングに出かける場合は非常に感染リスクが低いです。
バイクは、電車・新幹線やバス、飛行機などに比べると三密を避けやすい移動手段であり、運転中の感染リスクは限りなく低いと言えます。
その点でも、ライダーの自己責任において単独ツーリングに行くことは現代の移動手段として非常に優れたものになっています。
とはいえ、ツーリングの目的地や経由地に人が多い場合は、やはり三密な状態になる可能性があります。
バイクは移動手段として感染リスクは低いものの、立ち寄るポイントにはリスクがありますので、やはり徹底した感染防止対策が求められます。
「バイクが与える影響」についての調査
オートバイ用品の小売・開発を行う株式会社ナップスが行った「バイクが与える影響に関する実態調査」から、バイクの特徴や魅力について見ていきましょう。
バイクに乗るとストレス発散や疲労回復につながる
ストレス発散効果
全国の男女530名のバイクライダーを対象に、バイクに期待する効果を聞いたところ、最も多かったのが「ストレス発散(66.0%)」、「コミュニケーション(31.1%)」、「アンチエイジング(29.4%)」という結果になった。
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
バイクは移動手段という側面がありますが、趣味性の高い乗り物でもあります。
クルマと比べて「荷物が乗らない」や「冷暖房がない」などの不便なポイントがありますが、それらを補って余りある刺激があるのです。風を切って走る感覚や、視界に入る絶景などにより、自然と一体感が得られることもあります。
バイクに乗っているとさまざまな景色が目に入ってきて、一時的にではありますが「嫌なことを忘れられる」瞬間が得られます。こういった非日常の時間を過ごすことで、ストレス発散に繋がっているのです。
疲労回復にも効果あり
また「自然との一体感は、疲労回復に効果がある」という一面もあります。
バイクに乗る = 自然と一体感(疲労回復につながる)
ダービー大学が行なったメタ分析によると、自然との一体感を感じることで、確実に人体の副交感神経は活性化することがわかっています。
副交感神経とは、端的にまとめると以下の通りです。
- 気持ちが穏やかなときに働き出す自律神経
- 疲れやダメージを回復させる働きを持っている
つまり、『自然とふれ合う→副交感神経が活性化→疲れがとれる』という仕組みです。
次にバイクの特徴を考えてみましょう。
生身で乗る(知覚的要素)
基本的に外にいる(空間的要素)
峠、山、海、絶景スポットに行きがち(地理的要素)
知覚的要素・空間的要素・地理的要素のどれをとっても、バイク乗りの日常は自然と一体感を味わえるということです。
だから、バイクに乗れば、副交感神経が活性化します。副交感神経が活性化すれば、疲労回復につながるということになります。
アンチエイジング効果
バイクにアンチエイジング効果があると思うかを聞いたところ、「あると思う(25.3%)」、「どちらかというとあると思う(31.7%)」と合わせて57.0%、ライダーの半数以上がバイクにはアンチエイジング効果があると感じていることが分かった。
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
脳の活性化
2009年3月 二輪車乗車と脳の活性化の関係について発表されました。
ヤマハ発動機株式会社と東北大学加齢医学研究所・川島隆太研究室で「二輪車乗車と脳の活性化の関係」についての研究が行われました。
この研究結果により、二輪車乗車と脳の活性化には以下の関係があることが証明されました。
- (特にMTバイクで)二輪車を乗車することにより、運転者の脳が活性化される
- 現役ライダーとブランクのあるライダーとでは、脳の使い方や活性化に違いが生じる
- 日常生活に二輪車乗車を取り入れることにより、様々な脳認知機能が向上し、さらにメンタルヘルスにおいてもストレスの軽減や脳と心の健康にポジティブな影響を与える
- バイクの運転で活性化し鍛えられる脳は前頭前野であり、特に向上したのが認知機能「記憶力・思考力・判断力」の部分が向上している
- バイクに乗ってる人は乗ってない人に比べて妙に若々しいと言われている
バイク(特にMT車)に乗るとわかりますが、操作が非常に複雑で全身(両手両足)を使って操縦しなければなりません。
また、目まぐるしく変化する交通状況にも常に気を配る必要があります。
つまり、その時々のさまざまな交通情報を脳内で論理的に処理し、全身を使って集中して運転しているのです。
バイク乗りで比較的若々しい人が多いのは、こういった科学的根拠に基づく所から来ていると考えられています。将来待ち構えている認知症の予防やうつ病の予防、アンチエイジングのためにもバイクに乗り続けることは有用かもしれません。
行動的になったとの意見も
またバイクにアンチエイジング効果があると回答した302名のライダーを対象に、アンチエイジング効果があると思う理由を聞いたところ、最も多かったのが「実年齢より周りから若いと思われる(47.0%)」で、ライダーの約半数は、バイクの影響により実年齢より若く見られていることが分かりました。また、理由の第2位は「行動的になった(46.0%)」、第3位は「集中力が増した(45.4%)」という結果になった。
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
バイクでは右手・左手・右足・左足でそれぞれ違うレバー・ペダルを操作します。
詳細はヤマハ発動機株式会社の「バイクってどうやって操作しているの?~両手両足の妙技~」をご覧ください。
- 右手 → 前輪ブレーキ
- 左手 → クラッチレバー
- 右足 → 後輪ブレーキ
- 左足 → ギアチェンジ
このように、ほぼ全身を使って運転します。
また、カーブを曲がる際も、体重移動をするなど、両手両足以外にも重心移動を必要とする場面もあります。
私も今では何も考えずに操作することができるようになりましたが、教習所で初めて乗った時は混乱するほど操作が複雑だったと覚えています。
バイクに乗っている方が若々しく見えるのは、このような複雑な動作を行うことで脳が活性化されているからだと言われています。
コミュニケーションツールとしての役割
次に、バイクはコミュニケーションツールとして効果的だと思うかか聞いたところ、「効果的だと思う(26.4%)」、「どちらかというと効果的だと思う(40.4%)」と合わせて66.8%のライダーが、バイクはコミュニケーションツールとして効果的だと感じていることが分かった。
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
パーキングエリアやコンビニで休憩していると「このバイクカッコイイですね~」なんて声をかけられることもあります。
多くの人にとって、初対面の人と話し込む機会はないと思いますが、共通の話題があるだけで、恥ずかしがり屋の人や普段は声をかけない人でも、話しかけてくることもあります。
また、仕事や友人関係同士で行う「雑談」でも、バイクの話題は話のネタになる場面も多いでしょう。
「どういうバイクに乗っている」、「どこにツーリングに行ってきた」など人生を豊かにしてくれるツールになりうる可能性もあるのです。
SNSなどでバイクつながりで友達ができたり、恋愛関係に発展し、結婚に繋がったりと、バイクはあなたの人生を大きく変えてくれるかもしれません。
初対面でも話ができる
コミュニケーションに関連し、バイク走行時、初対面のライダーに挨拶や声をかけた経験があるかを聞いたところ、「ある(21.3%)」「どちらかというとある(28.7%)」と合わせて50.0%、ライダーの2人に1人は、バイク走行時、初対面のライダーに声をかけていることが分かった。
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
バイク乗り同士は謎の連帯感があります。
これは、バイクという趣味性の高く、不便な乗り物に乗っているために、仲間意識が芽生えるのでしょう。
また、バイク関係のオフ会や走行会、イベントなどさまざまな催しが行われています。(現在はコロナ禍で中止となっているものも多いです)
このように、人間関係を広げるツールとしても役に立つことがあります。
毎日でも乗りたいがトップ
またどれくらいの頻度でバイクを運転したくなるのかを聞いたところ、最も多かったのが「毎日(21.7%)」、次に「2日~3日に1度の頻度(19.6%)」、「6日~7日に1度の頻度(15.7%)」と続いた。
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
バイクには当然屋根が付いていませんので、雨の日に乗るのは結構大変です。
現実問題趣味のために毎日乗ることはできないでしょう。
しかし、このようなデータがあるということは、それだけバイクにハマってしまう魅力があるからこそだと思います。
腰や首に疲れが出やすい
最後にバイク走行時に疲労を感じる部分を聞いたところ、第1位が「腰(46.4%)」、第2位は「首(38.9%)」、第3位「肩(36.0%)」という結果になった。
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
バイクに慣れるまでは、かなりの疲労感を感じることがあります。
疲労の原因は主に以下のものがあげられます。
- 振動による疲れ
- 走行風による疲れ
- 同じ姿勢をし続けた疲れ
同じ姿勢のまま集中力を維持しなければなりませんので、腰や首、肩には相当な疲労がたまるはずです。
筋肉が凝り固まり、血流の悪化が起こることによって、痛みを生じる場合もあります。
そのため、適度に休憩を取りながら乗車しなければなりません。
まとめ
■ライダーの半数以上がバイクにはアンチエイジング効果があると感じており、ストレス発散にもなる
■66.8%のライダーがバイクはコミュニケーションツールとして効果的だと感じている
■バイク走行時に疲労を感じる部分、第1位「腰」、第2位「首」、第3位「肩」
株式会社ナップス バイクが与える影響に関する実態調査
バイクは危ない乗り物と思っている方も多いですが、道路交通法を守り安全に運転すれば、これほど気持ち良く風を感じる乗り物はありません。
また、コミュニケーションツールとしての役割をもち、SNSを中心にさまざまな人と交流を深めることもできる乗り物なのです。
趣味をもつことは、生きがいにも直結することがありますので、バイクの魅力に気付いた方は、ぜひ免許を取得して、バイク屋さんへ足を運んでみてください。
私はこれからもストレス発散&アンチエイジングのためにバイクに乗り続け、脳を活性化したいと思います。