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【地獄】ヒゲ脱毛20回の男が語る不都合な真実。「痛くない」は大嘘だ

2025年7月31日

はじめに:これからヒゲ脱毛のカウンセリングに行く、かつての僕へ

「痛みを抑えた最新マシン!」 「麻酔があるから安心!」 「数回でツルツルの清潔肌に!」

ネットを開けば、ヒゲ脱毛の広告は、希望に満ちた言葉で溢れている。毎朝の面倒なヒゲ剃りから解放され、カミソリ負けのない綺麗な肌を手に入れられる。そんな夢のような未来を、かつての僕も信じていた。

こんにちは。僕は現在38歳。ヒゲは、もともとかなり濃い方だったと自負している。そんな僕が、一大決心をしてヒゲの医療脱毛を始めてから、約20回のレーザー照射を終えた。

今日は、そんな僕が身をもって体験した、ヒゲ脱毛の「現実」をすべて話そうと思う。

もしあなたが、広告のキラキラした言葉だけを信じて、ヒゲ脱毛に夢と希望を抱いているのなら、この記事は読まない方がいいかもしれない。なぜならここには、あなたの幻想を木っ端微塵に打ち砕く、涙が出るほど痛い「不都合な真実」しか書かれていないからだ。

第1章:【結論】ヒゲ脱毛は、地獄のように痛い。何度でも言う、凄まじく痛い。

まず、これからヒゲ脱毛を始めるあなたに、心の底から伝えたいことがある。

ヒゲ脱毛は、痛い。

いや、この表現では生ぬるい。ヒゲ脱毛は、凄まじく痛い。

よく「輪ゴムでパチンと弾かれる程度」などという、牧歌的な表現が使われるが、あれは一体どこの世界のヒゲの話だろうか。僕に言わせれば、まったくの嘘っぱちだ。

僕が通っているのは、最大手の「湘南美容外科クリニック」。安心と信頼のSBCだ。しかし、大手だろうが最新マシンだろうが、痛いものは痛い。僕が実際に感じている痛みを、できる限り忠実に言語化するならば、こうだ。

「熱く焼かれた無数の鉄の針で、毛穴の一つ一つを、一斉に、そして執拗に突き刺される感覚」

特に、皮膚が薄く、毛が密集している「鼻の下」と「アゴ」。ここにレーザーが照射される瞬間、僕の体は無意識にビクンッと跳ね上がり、目からは生理的な涙がツーっと流れ落ちる。38歳のいい大人が、施術台の上で毎回、静かに泣いているのだ。

もちろん、麻酔もある。僕も何度か笑気麻酔を試した。フワフワと頭がぼんやりして、確かに痛みへの恐怖は少しだけ和らぐ。だが、レーザーが肌を焼くあの鋭い痛みそのものが消えるわけではない。それは、泥酔していても殴られれば痛いのと同じ理屈だ。気休め、以上。

なぜ、これほどまでに痛いのか。 理由は単純で、僕たち男性のヒゲは、女性の体毛などとは比較にならないほど、太く、根が深く、そして密集しているからだ。黒い色(メラニン色素)に反応するレーザーは、この屈強なヒゲ軍団に対して、最大出力で攻撃を仕掛ける。その結果、肌の奥深くで、凄まじい熱エネルギーが発生する。これが、あの灼熱の痛みの正体なのだ。

「痛くない」なんてことは、絶対にない。ヒゲ脱毛とは、その地獄のような痛みに耐え抜く覚悟がある者だけが、足を踏み入れることを許される、過酷な戦場なのだ。

第2章:「永久脱毛」という言葉の罠。20回やってもヒゲは死なない

「じゃあ、その地獄の痛みに耐えれば、ヒゲは完全になくなるんでしょ?」

そう思うだろう。僕もそう信じていた。しかし、悲しいかな、それもまた幻想に近い。

20回。僕がこれまでレーザーを照射した回数だ。 その結果、僕のヒゲはどうなったか。

確かに、全体的に薄くはなった。頬やもみあげといった、もともと毛が細かった部分は、かなりまばらになった。毎朝のヒゲ剃りの時間は、明らかに短縮された。これは紛れもない事実だ。

しかし、だ。 あの、もっとも手強く、もっとも僕を悩ませてきた「鼻の下」と「アゴ」のヒゲ。こいつらは、20回ものレーザー攻撃を耐え抜き、今もなお、元気に、そしてたくましく生えてきている。もちろん量は減った。だが、撲滅には程遠い。

そもそも、「永久脱毛」という言葉の定義を、僕たちは正しく理解しておく必要がある。これは「永久に1本も毛が生えてこない状態」を保証するものではない。厳密には「長期間にわたって、毛の再生率が著しく低下した状態」を指す。

つまり、ゼロにはならないのだ。 特に僕のようにヒゲが濃い人間の場合、その「再生率」もまた、しぶとい。数ヶ月もすれば、レーザーで眠っていた毛根が目を覚まし、またひょっこりと顔を出す。だから、定期的にクリニックに通い、この終わりのないモグラ叩きを続ける必要があるのだ。

数回でツルツルに? とんでもない。10回打っても、僕のしぶといヒゲはなくならなかった。そして20回以上も打った今も、僕はまだ戦いの道半ばにいる。

第3章:ではなぜ、僕は地獄に通い続けるのか?

ここまで、ヒゲ脱毛のネガティブな側面ばかりを語ってきた。 毎回涙を流すほど痛くて、20回やっても完全にはなくならない。そんな苦行に、なぜ僕は時間とお金を払い続けるのか。

それは、この地獄の先に、確かに享受できる「圧倒的なメリット」が存在するからだ。

1. 朝の人生が、劇的に変わる 完全になくならなくても、ヒゲの総量が減るだけで、朝のヒゲ剃りは信じられないほど楽になる。かつては深剃りのために何度もカミソリを往復させ、シェービングフォームと格闘していた5分、10分という時間が、今では1〜2分で終わる。この「朝の時短」が、どれだけ人生の質を上げるか。忙しいビジネスパーソンなら、きっと共感してくれるはずだ。

2. 青ヒゲと肌荒れからの解放 ヒゲが濃い人間の宿命、それは「青ヒゲ」と「カミソリ負け」だ。夕方になるとうっすらと青黒くなるアゴ。毎日のシェービングでヒリヒリし、時には血を滲ませる肌。ヒゲ脱毛は、これらの長年のコンプレックスから、僕を解放してくれた。肌のトーンが明るくなり、清潔感が格段に向上した。これは、どんな高級な化粧品でも得られない、根本的な解決策だ。

3. 「ここまでやったんだから」という意地 正直に言えば、これも大きい。これまで投資してきた数十万円という費用。そして、何よりもあの地獄の痛みに耐えてきた20回の時間。今さら「やっぱりやーめた」と引き返すことは、もはやできないのだ。これはもう、自分との意地の張り合い。ゴールが見えないマラソンだとしても、走り続けるしかないのである。

第4.章:同志たちへ。僕からのささやかなアドバイス

この記事を読んで、それでもなお「やってみたい」と思った、覚悟のあるあなたへ。僕からいくつかのアドバイスを送りたい。

  • クリニックで「医療レーザー脱毛」一択 エステで行う「光脱毛」は、医療レーザーに比べて出力が弱い。ヒゲのような強敵には、歯が立たない可能性が高い。必ず、医師がいるクリニックで、強力な医療レーザー脱毛を選ぶこと。
  • 大手を選ぶ安心感 僕は湘南美容外科クリニックに通っているが、やはり大手は安心感が違う。全国に店舗があるので通いやすいし、万が一の肌トラブルにも対応してくれる。実績と症例数の多さは、信頼の証だ。
  • 現実的なゴールを設定する 「ツルツル」を目指すのは、茨の道だ。まずは「毎朝のヒゲ剃りを楽にする」「青ヒゲをなくす」といった、現実的な目標を設定しよう。それだけでも、人生は十分に変わる。
  • 長期戦を覚悟する ヒゲ脱毛は、短距離走ではない。数年単位で付き合っていく、長距離走だ。数ヶ月に一度、定期的に通い続ける必要があることを、肝に銘じておこう。

おわりに:ようこそ、涙が出るほど痛くて、やめられない戦いへ

ヒゲ脱毛は、広告が謳うような、甘くて簡単な魔法ではない。 それは、痛みと、時間と、費用を伴う、極めて泥臭い「自分との終わらない戦い」だ。

しかし、その地獄の先には、カミソリ負けに悩まされなくなった綺麗な肌と、毎朝の貴重な時間を手に入れた、少しだけ自信のある自分が、確かに待っている。

この記事を読んで、ヒゲ脱毛のキラキラした幻想が砕け散ったかもしれない。 それでもなお、「やってやる」と拳を握りしめているのなら、あなたにはヒゲ脱毛に挑む資格がある。

ようこそ、同志よ。 涙が出るほど痛くて、でも、やめられない。この終わりのない、しかし価値ある戦いへ。

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